ビオラが居なくてもきっと何も変わらないさ
そうみんなで笑い先に始まった練習
でも 何故かいつものように調子が出なくて
悩むみんなを指揮者は訳知り顔で笑う
遅れて来たビオラ達の慌てる足音に
上につんとタクトが上がる
「さぁみんな揃ったもう一度」
そしてオーケストラは高らかに歌い出す
いつもの調子で誰もが素敵な音を奏でる
目が立たないビオラの調べは誰かのための旋律
それを頼りにしていた事にみんな気付いた
鳥を空高くへと運ぶ見えない風のように
星を輝かせて見せる暗い夜空のように
誰かの為に必要な自分になれることで
感じられる幸せがあると教えるように
ビオラは歌う
ビオラは歌う