あの日溶けだしたアイスクリーム
君と僕は笑い話でもしてたんだろう
思えばセミも鳴きやんだ
夏の終わりの片隅で
青い海は静まり返って
まるで僕らは夢でも見ていたんだろう
言葉にならずに見つめ合っていたね
言えなかった“好きだよ”が
波のしじまに溶けた
大人になれずにあの日の海辺を
坊皇っている僕がいる
涙の味の海の彼方
思い出が美しいなんて
まるで馬鹿げた蜃気楼
僕らの影も足跡も全部
あの波間から消えてしまっても胸の中よみがえる
言葉にできずに海を見ていたね
言えなかった“I love you”は
僕を強くさせたけど
大人になんてなりたくなかった
あの日君と海を泳いだ
クラゲでいさせてくれ
言葉にならずに消えていった想いよ
またどこかで顔をだして
僕を揺さぶってくれよ
子どものように
子どものように