「私とそのレスポール、
どっちが大切なの」って
面倒臭いこと聞いちゃって
「お前に決まってんじゃん」って
半分私が言わせたようなものじゃんか
「じゃあそのレスポール、
ベランダから投げてもいい?」
しょーもないこと聞いちゃって
「冗談きついわ」なんて笑う君
ちっとも冗談じゃないんですけど
君の大事にしてるもの
私も同じくらい大事にできたらいいのに
全部壊してしまいたくなるの
ライダースもジョーダン6も
ヴィンテージのTシャツも
あのギタリストのサイン入りのエフェクターも
GTO全25巻も
君のレスポールと一緒にぶっ壊してあげる
君のそばには私以外いらないじゃない
私が大事にしてるものは
君だけなのに、ああ、君だけなのに
なのに、ねぇ
君ときたらさぁ
晴れた空とレスポール
宙を舞う君の宝物
それを追う君のまあるい目
こっちを見てよ
怒鳴り散らかす君の喉仏
思わず私を殴る君の大きな手
それが、私の大事なもの。
ライダースもジョーダン6も
ヴィンテージのTシャツも
あのギタリストのサイン入りのエフェクターも
GTO全25巻も
君のレスポールと一緒にぶっ壊してあげる
君のそばには私がいればいいでしょう?
君の大事なもの ゴミにしか見えないし
私がそばにいれば何もいらないと、言って
バラバラのレスポール
もう元には戻せない
残ったのは空っぽな私
ねえ、レスポール
あんたとさ、初めて目があった気がしたよ