ディストピア 閉ざされた僕らの街
見上げればそこには青い空があって
そっとマスクを外して息をする
ポケットにはロックンロールひとつだけしのばせて
君のこと 求めてる ときめきは 意味もなく 過ぎてゆく
ありふれてる朝はやってきてしまう
眠れない 夜を越え 流れ星に 手を伸ばし 願いを賭け
つまらない明日へと向かって撃て
2020年、出口の見えない暗く長い春休みがやってきた。
いままでと変わらずそこにある街並。
移ろいゆく季節の中、冬が終わり、春も過ぎてゆく。
とてつもない感情の波に押し流され傾いてゆく世界。
苦しみは弱い者からさらに弱い者へと流れてゆく。
遠くにかすんでゆくサマーオブラブ。
ウイルスではなく恐怖というやつに感染したこの国に、
果たして夏はやってくるだろうか。
もう音楽なんて必要のないものだよ、
世界中にそう告げられたときオレたちの新たな歌は生まれる。
ロックンロールとはそういうものだろう。
世界はどこへ向かい、そしてどこへ辿り着くのか。
罪深いオレたちはきっと生きながらえるさ。
どうせなら、見に行ってみようぜ。