世界中にひとり 君を想う
暮れゆく空の彼方に
今もきっと その笑顔は
どこかで咲いているだろう
“もう一度、もう一度…”
叶わぬと知りながら
かげろうが揺れるアスファルト
まっすぐに海まで続く道
蒼く突き抜ける空
まるで永遠のように
「いつかは忘れてしまうかな?」
思わず聞こえないフリをしたけど
君はぜんぶ気づいていたんだね
砂に描いた願いは今も
心に刻まれたまま
めぐる季節 夏が来れば
面影を探してしまう
世界中にひとり 君を想う
暮れゆく空の彼方に
今もきっと その笑顔は
どこかに咲いているだろう
もう二度と、もう二度と
会えないと知りながら
フェンス越し 歩道を覗き込む
鮮やかな2本の向日葵
そっと肩を寄せ合う
あの夏の僕らみたいに
夕立が通り過ぎるまで
雨宿りしていた小さなバス停
何もかもが 儚くも輝いてた
最後に点けた線香花火
ゆっくりと舞い散るストーリー
短すぎた 夏が終わり
また君は遠い街へと…
世界中にひとり 君を想う
暮れゆく空の彼方に
今もきっと その笑顔は
どこかで咲いているだろう
“もう一度、もう一度…”
叶わぬと知りながら
煌めく陽射し 遮るように
どこまでも枝葉をのばすクスノキ
ソーダの瓶を取り合いながら
止まらない時間の中を泳ぎ
やわらかな翠の風に
君の長い髪がなびく香りも
そんなすべてが そんな奇跡が
いつまでも胸の奥にある
屋根を叩く雨の音の中で
君がつぶやいたサヨナラ
僕らはただ 無力なまま
夏の終わりを見つめてた
世界中にひとり 君を想う
暮れゆく空の彼方に
今もきっと その笑顔は
どこかで咲いているだろう
もう一度、もう一度…
叶わぬと知りながら