あの頃見上げていた
未来は星みたいに
綺麗で掴めなくて
無数の光を放っていた
永遠のようだった
時間の思い通り
僕らを離していく
蛻けた瞳を隠すように
笑ってみせた君が儚い
命が足りない
くらい夢見てたのに
あれから全部
手にした全部
落とさぬように
失くさないように
抱きしめていた
握りしめていた
だけど確かな何かを掴めぬまま
非対称な運命へ
導かれていく君の眼
それでもきっと
まだ間に合うって
空を見上げては
明日を待っている
刹那が目論むように
僕らは毀れていく
硝子の疵に気付いたように
溶暗していく熱が悲しい
気持ちのゆらぎを
解ってたはずなのに
あれから全部
手にした全部
落とさぬように
失くさないように
抱きしめていた
握りしめていた
だけど確かな何かを掴めぬまま
肥大していく終焉へ
引き寄せられていく君の手
それでもきっと
まだ間に合う、って
言葉と裏腹
胸は騒いでいる
触れるだけで壊れそうな約束たち
憶えている?
もう忘れている?
鉤括弧のない
言葉を声に出そうとした時
空っぽだった瞳の中には光
僕とは違う輝きを宿している
そうか、もう君は
あの頃見上げていた
未来は星みたいに
綺麗で掴めなくて
無数の光を放っていた
永遠のようだった
あれから全部
手にした全部
落とさぬように
失くさないように
抱きしめていた
握りしめていた
だけど確かな何かは掴めぬまま
非対称な運命へ
君は今進みはじめる
さよなら、きっとまた出会えるって
それぞれが出した
答のその向こうで
そう信じていく