私はこの街が嫌い
国道沿いのファミレスも
全てがなんとなく揃う
白い箱も退屈な私にピッタリ
昔同じクラスで大袈裟に驚く声が
耳障りだったあの子は今
窓口で仏頂面な息を吐く
私はこの街が嫌い
国道沿い走りながら
赤信号も青信号も
私を通してはくれない気がして
昔通ったゲーセンは
キレイなコンビニになった
私の乾いた肌はどうして
変わらず乾ききった
まんまなんだろう
2つ目の角を曲がれば
見慣れた景色が待ってる
ここから出れば全て
叶うと思ってた
いつかいつかと思ってた
なんでなんでと叫んでた
誰かに見せるためだけに
泣いてた夜が懐かしい
もっともっとと思ってた
誰か誰かと願ってた
私の速度に苛立ち
みんなが追い越してゆく
バカみたいに格好いい
普通が欲しいよ
私はこの街が嫌い
国道沿いは曇り空
通り過ぎてく景色は中途半端で
間抜けなのぼりが揺れている
昔同じクラスで
わざとはしゃぐ私を見て
すぐに俯いたあの子は今
この街を出て行ったきり
分からない
誰も私を知らないの
そんな街に行ってみたい
ここから出れば全て
消せると思ってた
いつかいつかと思ってた
なんでなんでと叫んでた
思いもよらない涙は
明日の私が困るだけ
もっともっとと思ってた
誰か誰かと願ってた
私の速度に苛立ち
みんなが追い越してゆく
あの時の優しい目で
私を呼んでよ