白い息を吐きだして
踏み出す度 舞い散る雪煙
今 目の前に広がる
果てしない一面の「銀世界」
冷えた空気は心地良い
己の輪郭が見えるようで
マフラー キツく巻きつけ
悴んだ手で 枯れ木搔き分ける
薄暗い洞の奥
ぬくぬくしとした暗闇 捨て 追え
吹雪の向こうで君を待っている
暁の光
春風はいつも 強く吹いてる
夢に沸き立つ 胸の奥から
命を燃やして キミが通るとき
桜も梅も 急いで咲く
白紙の楽譜の 如き明日に
刻め足音 君の交響曲(シンフォニー)
針葉樹林の迷宮(ラビリンス)
彷徨ってはまた元の場所に出る
堂々巡りの日々が
正解ルートを徐々に暴き出す
音すら凍る氷点下
叫べど救助は望めない
理想追い求む者はいつだって
凍えるほど孤独(ひとり)
春風はいつも 強く吹いてる
未来に竦む 背中を推す
火花を散らして キミが吼えるとき
穴熊達も 洞を這い出す
吹雪の向こうでキミを待っている
暁の光
一花咲かせに この世に来た
36.5° の火を抱えて
春風はいつも 強く吹いてる
夢に沸き立つ 胸の奥から
命を燃やして キミが通るとき
桜も梅も 急いで咲く
雪解けは待っていたって来ない
キミは 春風 未知拓いていけ
白い息を吐きだして
蹴散らす度 煌めく雪飛沫
今日もキミを呼んでいる
轍なき一面の「銀世界」