消しれ忘れたテレビの中 嵐に舞う砂
重たい目で覗き込んだ 程なくしてカラーバー
取り残された午前三時 壁に飾る絵画はないし
鑑みてみりゃここ何日か まともに飯も食っていない
愛してるって言ってみな なぜだか眠れぬその夜に
たかが言葉とされど言葉の 抜き差しならない鯔背な響き
愛してるって言ってみな 千変万化の現実に
今が別れ目 ただ解き放て ひいてはそこから始まるはずさ
信じていた未来はもう 弾け飛んだ泡
幼い手で繋ぎ留めた 兼ねてからのトラウマ
罪滅ぼしの疑心暗鬼 振り払えど一事は万事
愛されていりゃ此れ安心と ほざいてたのはいつの日か
愛してるって言えなくて 一重にあなたを傷つけた
雨降り出して傘差し出せなくて 誰より手前が可愛い時雨れ
愛してるって言えたなら それこそ未来も変わってて
本当の気持ち彼処に隠し あなたの傍で笑ってたのね
何処まで歩いたら 涙は海になるのだろう
ドンマイこの意気地なし 遠回りするのはもう十分だろう
愛してるって言ってみな 大事に至らぬその前に
心周りの嫌な汚れも 根刮ぎ剥ぎ取る素敵な媚薬
愛してるって言ってみて それでも何かが違うなら
這いつくばって 遮二無二なって 更なる奥を覗いてみれば