余計な言葉ならすぐに思い付くのに
肝心な言葉がいつも言えなくて
うじうじした僕の心は雨模様
風のようにただ擦り抜けた 秋の空
この街も段々姿を変えて なんだか切なくて
ただひとり動けずに立ち疎む僕は
触れる度に染まってゆく君の頬が今もまだ愛しくて
傷付け合うことなど知らない あの日々は遠くて
通り過ぎたこの季節の中で
ベランダから見えた無数の星たちに
ひたすら想うとすれば 君のこと
爪先を伸ばして空に預けた
ささやかな祈りは
暗闇を突き抜けて明日へと向う
忘れようとしまい込んだ僕の胸は今もまだ痛むけど
ほんの少し優しくなれたら 弱い僕にさよなら
あの日に似た月明かりの下で
触れる度に染まってゆく君の頬が今もまだ愛しくて
傷付け合うことなど知らない あの日々は遠くて
通り過ぎたこの季節の中で