蒼(あお)と緋(あか)との境界線を
覗き込んでしまったのですわ
黄泉比良坂降りていくこと
躊躇(ためら)いはしませんわ
悲しき定(さだめ)今宵限りに
偽善などでは叶いませんわ
捧げなければならない供物(くもつ)は
熱い『想い』、深い…愛
さぁ、始めましょう、
戦争を…狂乱の宴を
未来という岩戸を
開くそのために数えましょう
ひと ふた み よ
いつ む なな や ここの たり
緋く可憐な彼岸花
たぁくさん咲いているわ
楽しませてちょうだいね
カミの思し召しも越えるのは
傷つけあう痛み通し分かち合える愛…だけよ
迷い惑いの蕾を摘んで
行きは良くても帰れるかしら?
決して振り返ることのできない
航路でお会いしましょう
邪魔をするとて構いませんわ
この手で抱(いだ)き引き摺り込んで
深い深い海溝の底へと 誘(いざな)い
永遠(とわ)の安らぎを
大切なものを護るのが
生まれた理由ですわ
世界を灼いてなおも
燃え盛るほどの愛でなきゃ
足りないわ…もっと、
熱い『想い』ちょうだい
ふるべ ゆらゆらと
ふるべ 望みに適いますよう
失ってしまったものさえ
失いたくないものでさえもきっと…
天を吹く風となり
雲の通い路閉じますわ
乙女たちの艦影(すがた)を留めるよう…
終幕(おわ)りに必要ならば
我身さえも捧げてみせますわ
魂の全てを愛に変えて炎となるの
目障りなものは消して
カミの思し召しも越えるほど
緋く可憐な彼岸花
たぁくさん咲かせましょう
ふるべ ゆらゆらと
ふるべ 愛しい…愛しい…愛しいものを救う
胸の奥で滾る切な願いの有り様こそが愛ですわ
あなたの愛で敵うかしら?