忘れられないよ
もしもが叶う世界でも
あなたの読みかけの人生の
栞となれたことを
白い月が浮かんだ
空に昇る 紙飛行機
震える指で、祈り託した
汚れたまっさらな期待を
空が流した 涙で濡れた
弱く小さな羽は
向かい風も 受け止めて
彼方へ飛んだ
あなたは鳥となって 空に今
舞い上がる 紙飛行機
夜の淵で泣いたことも
その翼にしてきたんだろう
もう帰れない 帰らないで
さようならを振り返らないで
僕の夢よ 届けと謳う
まるで馬鹿みたいに 何も恐れないように
傷だらけの夜明け前
救われて、裏切られた
想い出の匂いを織り混むたび
一羽の希望を探した
寂しくなったら、名前を呼ぶよ
心配はいらない
苦しみの数と同じだけ、
幸せを思い出すから
心の奥に響く 轟音、夜を掻き消す
昇る光に胸が震えている
同じ朝であなたと息が出来るなら
俯かなくていい
あなたは鳥となって、空を今
駆け抜ける 紙飛行機
明かりの中、闇を裂いた
その翼があまりに綺麗だ
わけもなく涙が溢れた
さようならは終わりじゃないから
あなたの夢よ 叶えと願う
遠く、遠くへ飛べ どうか恐れないように
いつかそこへ行くよ 僕の翼はあなた