溶けた光の跡、甘い夢の中で
すぐになくなってしまう
時間と人生と
なびく干したシャツに香る秋の花が
諦めの悪い私の癖みたいで
乾いた風と哀愁
カーブミラーで曲がって見えた世界は
カーテン越しに聴いた
隣人の会話の様に見えた
遠くの電線に
止まった鳥は何も知らん顔で
渇いた喉にそっと
ぬるい水を流し込んだ
溶けた光の跡、甘い夢の中で
すぐになくなってしまう
時間と人生と
なびく干したシャツに香る秋の花が
諦めの悪い私の癖みたいで
夜空に溶けたなら
甘い甘い夢の向こう側へ
電気を消した部屋で
傷んだ髪の感触だけを
君はいつだって少し
寂しそうな顔をしていた
季節の終わりを知っているようで
どこで間違ったって自問自答ばかりだ
振り返れば
後味の悪い過去の道
溶けた光の跡、甘い夢の中で
すぐになくなってしまう
時間と人生と
なびく干したシャツに香る秋の花が
諦めの悪い私の癖みたいで