スーパーの冷えた空気に
慣れた頃に電話が鳴る
無視してジャガイモの新鮮さを見極める
もう帰ったの合図も何回目
アパートの鍵についた2つで1つになる絵柄のストラップ
忘れたいことも覚えてたいことも
両方あって疲れる
まだあなたは何にも気付いてないんでしょう
さよならって何回も練習したけど
上手くいかない
そういえばあなたとは割と上手くいってたな
最後にしようとした
思い出の残り香を
カレーに重ねてたよ
そんな風にしてまた
明日も朝の残り物食べながら
言い出せずにいる
必要じゃないスパイスばっかり舌について
辛かった私
想像は痛いくらいした
割と考えたんだから許してね
上手く作れない
何故かわからないけど
決意が味を邪魔してるのかしら
そんな風な日々を
過ごしながら情の香りだけが
部屋を刻んでく
麗かな私
さもありなん
そうならないのも私のせい
最後にしようとした
思い出の残り香を
カレーに重ねてたよ
そんな風にしてまた
嫌いな味見をしながら私は湿ってく
もう離さないよ馬鹿
なんて言って抱きしめられたら
私は飲み込まれてしまうかも