鳴り止まない深夜のサイレン
耳を塞いで眠れないまま
どこかで誰かが泣こうと
僕の知った事じゃないのさ
違う 違うんだ
そんな事を
歌いたい訳じゃないのに
半透明な僕たちは
明日ですらすり抜けてしまう
カーテンを開けても
真っ黒な闇だけ
君と描いた夢を
まだ抱えたまま夜に溶けてゆく
世界は美しいはずなんだって
僕らは美しいはずなんだって
誰かが歌っていた
そんな言葉は信じないさ
僕らは笑っていたいだけさ
僕は愛を知りたいだけさ
窓の向こう側
星が一つ輝いていた
君が笑った顔を少しだけ
思い出したんだ
海の向こうの国では
子供達がゴミと捨てられて
何もできないままで
また一日が過ぎてゆくだけ
最終章の生命は
僕らを許してくれるのかな
震えた36℃の生命を
あの銃もあの花も
最初は一つだったんだ
消えないで 消えないで
僕らを残して
夜が明けてゆく
世界は美しいはずなんだって
未来は美しいはずなんだって
誰かが歌っていた
そんな言葉を信じたいんだ
朝焼けの空に泣いていたんだ
光は僕を照らしていたんだ
失った日々を
愛で包み始めていたんだ
明け残った星に届くまで
手を伸ばしたんだ
君が笑った顔をいつまでも
忘れないように