ゆらゆらと溶ける
紅い月の宴
唇を寄せた
妖しき音色
迷い子の瞳
傷跡はまだ深く
宵闇の奇術で
消せるだろうか
指でなぞる ミステリアス
こころを繋いだら
惑わせないで 囚われないで
朧に綴った 君は何処へ行く
唄は儚く 狂詩曲の夜
幾つもの描写 重ねたら
「月の灯りで この恋を染めて」
君の言葉を最後に添えた
キネマの続きは
きっとひとりきりじゃ演じきれない
だからどうか傍にいてほしい
だけど君はまだ
物憂げな微笑み
薄化粧を纏って
戸惑う少女
ひとかけらの 追想が
水面で揺らめいた
溺れるように 途切れるように
まばらな息遣い ただ感じていた
星が瞬く 叙情な戯曲
すれ違うほどに 惹かれてく
頬を伝って 流れた光が
足りない台詞を滲ませてた
沈黙のままじゃ
きっと夜明けなんて見つけられない
だからどうか囁いておくれ
夜空は紅く 想い出は遠く
彼はあの日 恋をしていた
眩暈のあとに 「さよなら」を聞けば
モノローグの景色が浮かぶ
唄は儚く 狂詩曲の夜
幾つもの描写 重ねたら
「月の灯りで この恋を染めて」
君の言葉を最後に添えた
キネマの続きは
ずっとふたりだけで夢を見よう
二度と君を離しはしない